GPS-CS3Kを使ってみた

購入して1日半、GPS-CS3Kを使ってみたので、自分なりに書いてみる。
GPSロガーの利用は、iPhoneアプリのiTrailの時以来で2つ目。iTrailの場合、iPhone OSの制限で一般アプリケーションのバックグラウンド実行ができないので、ログを取得する間はずっとiTrailを起動しっぱなしにしておく必要があり、移動中はiPhoneで他のことが一切出来ないというのが難点だった。
購入して簡単なセットアップ(タイムゾーン設定)の後に"GPS"を設定するとすぐに衛星のスキャンを開始し、5分ほどで測位状態に移行した。街中を歩き回っても屋外であれば測位が途切れることは無い。アンテナマークは合計3本のうちだいたいいつも2本表示されており、時々1本になる。3本フルに表示されることはあまり無い。GPS以外のモードに移行したり電源ボタンの長押しで電源を切ることによって測位は中断する。中断から再開したときの衛星の補足は非常に速く、数秒で補足完了となることもあった。
マッチング(画像ファイルへの位置データの埋め込み)は、SD等のメモリカードを本体にセットした後にメニューより「Matching」を選択することで行う。最初にカード内の画像ファイルがスキャンされ、対象枚数が表示される。確認メッセージが表示されるので「Start」をえらぶとマッチング開始となる。所要時間は1時間半ほどの移動で49枚撮影したSDカードをセットしてのマッチング実行で、約110秒だった。ただしこれは撮影や移動の条件によってかなり違ってくるかもしれない。一度にマッチングできるのは画像数60までで、それ以上の時は複数回マッチング操作を行う必要がある。
製品付属のソフトを使うと、撮影した画像を地図に貼り付けたりできる。ただ、私の場合Macを使っており、このためだけにVMWareWindowsを起動するのも面倒なので、Macで直接データを扱う方法を探してみた。「前の機種(GPS-CS1K)ではWindowsではストレージクラスとして認識されたけどMacではNGだった」という情報があった。早速USBケーブルで繋いでみると、GPS-CS3Kでは無事マウントが実行された。Finderでのぞいてみると、"GPS"ディレクトリの下にログファイルが並んでいる。

ファイルの中を見てみると、どうやらGPS-CS1Kと同じNMEA形式。そこでNMEA形式をサポートしているツールやサービスを探してみた。

SightFieldはGPS-CS1K向けということだけど、試してみたら問題なく利用できた。Google StreetViewと連動した移動ルートの自動表示などが面白い。NMEAは環境に依存しない汎用的なデータ形式だと思うので、ログファイルをMacに蓄積しておくと、そのうち良いことがあるかもしれない。

測位の精度に関しては、ビルや高速道路が立ち並ぶ街中では多少ずれてしまうことが多い。建物の反射の影響なので仕方ない面もあるけど、うまく補正できればなぁと思う。

対照的に広い公園の中ではかなりの精度で記録してくれる。きょう歩き回った長居公園では、スタジアム近辺を除いて結構正確に記録されていた。

感度については、昨日は上着のポケット、きょうはズボンのポケット(の結構深い部分)に入れておいたけど、測位が途切れている様子は無かった。でも、もしカバン等に入れるのであれば、事前にテストしておくのが無難。

iPhoneGPS機能は、本機さえあればiTrailのようなアプリを使うことはもう無いかもしれない。でも、リアルタイムGoogleMap表示などiPhoneならではのアプリは、GPS-CS3Kだけでは実現できないので、これからもiPhoneGPS機能にはお世話になると思う。

最後に、本機は製品パッケージに電池が含まれていないので、別途用意する必要がある。私はこれに気づかず、開封してすぐ使えると思っていたので、電池を調達するためにコンビニに行くはめになった。もし常用するのであればエネループなどの充電式電池を用意するのが現実的だろう。