散髪

25年以上通っている行きつけの床屋さんが世田谷にあり、一昨日も出かけてきた。先代の親父さんは頑固で無口だけど腕は確かだった。が、数年前に亡くなってしまった。二代目の息子さんは話好きで、私と結構話が合い、いつもおしゃべりをしながらあっという間に時間が過ぎていく。「三代目は?」とたずねてみると、「継ぐのは嫌だ」といわれたとのこと。ちょっと寂しい感じもしたが、最近床屋は過当競争で全然儲からないという話をいつも聞いているし、二代目は「無理やり継がされた」ので、子供にそういう思いはさせたくないというのもあるのだろう。やはり一度しかない人生は自分が思ったとおりに生きてみたい。出会った頃は今の私と同じくらいの年齢だった二代目も、今はもう70歳を過ぎている。