モバイルsuicaは今のところスルー

電車を使うのは主に通勤で、毎日私鉄とJRを乗り継いでいる。朝の出勤時は、私鉄とJRの連絡改札を利用することとなるので、改札を通過するときは以下の動作となる。(以前suicaを利用していた関係で磁気式の連絡定期券は使用していない)

  • (step1)ポケットから定期入れを取り出す
  • (step2)定期入れから私鉄の定期券(磁気定期券)を取り出す
  • (step3)磁気定期券を改札機に入れる
  • (step4)定期入れにsuicaも入れているので、定期入れを改札機にタッ-チする
  • (step5)改札を通過する
  • (step6)改札機から磁気定期券が出てくるので、定期入れにしまう
  • (step7)定期入れをポケットにしまう

仮にモバイルsuicaで連絡改札を使おうとすると、以下の通りとなる。

  • (step1)ポケットから定期入れを取り出す
  • (step2)定期入れから磁気定期券を取り出す
  • (step3)磁気定期券を改札機に入れる
  • (step4)ポケットから携帯電話を取り出す
  • (step5)電話機の向きに注意して衝撃を与えないように改札機にタッチかざす
  • (step6)改札を通過する
  • (step7)改札機から磁気定期券が出てくるので、定期入れにしまう
  • (step8)定期入れをポケットにしまう
  • (step9)電話機をポケットにしまう

いままでは同じ入れ物に入っていた物が別々となり、煩雑な手順も増えてユーザインタフェースとしては明らかに後退だ。朝のラッシュでこの手順をしくじると悲惨な状況になるので、これを考えただけでも現時点でモバイルsuicaは却下である。
他にもモバイルsuicaにしない理由がある。
そもそも乗車券や定期券を携帯電話に移すことに対するメリットが少ない。オートチャージはまだスタートしていないし、グリーン券や特急券のオンライン購入も以前よりsuicaがターゲットとしている人々がいつも利用する物でもないだろう。定期券更新やチャージのオンライン化で鉄道会社としてのコストは下がると思われるのに、割引が無いばかりか将来追加の費用が必要とか自社系のクレジットカードが必須ということではユーザーは増えず、コストばかりかかってしまうだろう。JR東日本は現時点では自分で自分の首を絞めているようにしか見えない。「モバイルPASMO」(??)も同じようなスタンスにならないことを祈るばかりである。
【追記】
携帯電話でもチャージが出来たり残高が確認できたりするのは確かにメリットではある。ただ、残高の確認は現在でもパソコンとICカードリーダがあれば可能。チャージや定期券購入に関してはやはりPCベースでも実現されるべきものであると思う。(電子マネーの分野でsuicaのライバルであるEdyではPCでのチャージは以前より実現済み)